和食料理人にオススメの漫画8選。 漫画で学ぶ和食の世界!
繊細な味わい、四季を表現する美しさ、そしてヘルシーさから、世界中で人気の「和食」。今回は寿司やそばなど、さまざまな和食業態を舞台にした漫画をご紹介。登場人物たちが切磋琢磨しながら料理を作る様子に、きっと勇気をもらえるはず。和食を楽しく学びたい初心者の方からベテラン職人まで、和食業態の料理人必見です!
和食店の仕事を知る入門としてオススメ
『蒼太の包丁 銀座・板前修業日記』(作:末田雄一郎、画:本庄敬 / 実業之日本社)
和食の名店『富み久』で修行をする主人公・北丘蒼太が一流の料理人になるまでを描くストーリー。さまざまな雑用を担う「追回し」から修行を始め、焼き物を担当する「焼き方」、煮物を作る「煮方」とランクアップし、板場を仕切る「板長」にまで成長します。和食料理に必要なスキルや細やかな気配り、食材のいかし方などが随所に描かれています。フィクションではありますが、和食業界でどのように働くか、何を目標とするかなどをイメージできる作品です。
寿司づくりの魅力や奥深さを感じる作品
『将太の寿司』 (寺沢大介 / 講談社)
和食の代表格ともいえる「寿司」。北海道から上京した少年・関口将太が寿司の名店『鳳寿司』で修行を始め、コンテストを通じて日本一の寿司職人を目指します。修行時代を通じて包丁使いやシャリの握り方、食材の仕入れなど寿司づくりの基本が学べるとともに、ひたむきな主人公に働く元気をもらえます。寿司の全国大会「寿司バトル」は最高にエキサイティング!スペシャルな技を堪能できます。
『江戸前の旬』(作:九十九森 画:さとう輝 / 日本文芸社)
父が倒れ銀座の名店『柳寿司』の三代目となった青年・柳葉旬が、父の「魚に惚れて惚れぬいちまえ」の言葉を胸に師匠から教えを受け、ライバルと競い合い才能を開花していきます。江戸前とは何か、魚介類の目利きの方法や調理方法、日本文化の紹介などが豊富です。読みやすいので自然と知識も増えるでしょう。
新しい料理を創造する力にワクワク
『ハルの肴』(作:末田雄一郎、画:本庄敬 / 日本文芸社)
絵を学びに北海道・寿都から上京した春野ハル。ところが専門学校が倒産してしまい、両国の老舗居酒屋『大門』の親方に拾われ働くことに。漁師の孫で魚をよく知るハルが、店の人たちやお客の言葉をヒントに試行錯誤をしてさまざまな料理を生み出していきます。ハルの素朴な人柄も魅力の1つ。じんわりと彼女を取り巻く人々の人情と料理の魅力が伝わります。また、寿都の居酒屋「たつ巳」によって提供されたメニューや、監修の高木雄一氏(板前牛肉店『Wa-Gyu』、居酒屋・『板前バル』総料理長)によるレシピも掲載されています。
『喧嘩寿司~元祖すし職人 華屋與兵衛~』(作:白川晶 画:山本貴嗣 / ホーム社)
江戸時代、「握りずし」は寿司のまさにクリエイティブなものでした。その考案者・華屋與兵衛が主人公です。当時の寿司は「押し寿司」や「馴れ寿司」。庶民の間では人気が高かったものの、料亭などでは「駄物」と低く見られていました。そんな中、主人公は江戸前の「握り寿司」をどのように作っていったのでしょう。創意工夫と細やかなこだわりが熱く語られます。
そば打ちにとって大切なこととは?その真髄がわかる
『そばもんニッポン蕎麦行脚』(山本おさむ / 小学館)
京橋の名人から江戸そばのすべてを伝授された主人公・矢代稜が、車に道具一式を積み込み、全国各地でそばを振る舞います。さまざまな脳みを抱えるそば打ち職人を助けることもあり、技術はもちろん、経営の参考にもなります。名誉監修は藤村和夫氏(元『有楽町・更科』四代目)、監修協力が金子栄一氏(『芝大門更科布屋』七代目)。「そば打ちのバイブル」ともいえる作品です!