「本手返し」「小手返し」とは?鮨の握り方いろいろ
職人さんがお鮨を握る姿、いつまで見ていても飽きないですよね。
握り方にもいくつかのバリエーションがあり、職人さんの好みやネタによって使い分けがされています。
一度カウンター越しにどの握り方で握られているのか、じっくり拝見させてもらうのも楽しいかもしれません。
寿司の握り方は大きく分けて『本手返し』と『小手返し』と『立て返し』の三つ。
最も難しく美しい「本手返し」
最も伝統的な手法。
一度右手の指に載せてから左手で上からかぶせるように返して、
結局小手返しの様に最後に仕上げるので、そのためワンモーション分時間が数秒余分にかかります。
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しかし、これは今の「シャリよりネタが大きい」握り寿司には適さないという意見も。
そのせいか現在「本手返し」で握る職人さんは少ないようです。
ですが、見た目は格好良いのでばたばたと忙しくない高級寿司店などには向いていそうです。
シンプルで早い「小手返し」
他の二つに比べシンプルで速く握りやすく、手数が少なく動作が一番自然に流れる握り方。
寿司種の上にワサビをおき、その上にシャリをのせ、上から下に転がす握りかたです。
右手に移動させず、左手の中で横に転がすようにして返します。
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握るのが難しいネタには「立て返し」
最も寿司種に触る事が少ない握り方です。
ネタによって「小手返し」と「立て返し」を使い分けるという職人さんも。
基本的にネタとシャリが離れやすい時に使われることは多く、鰻やアワビなどはよく立て返しで握られています。
こちらは本手返しと小手返しの合わせ技。
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握りひとつとっても奥深い鮨の世界。
他にも「手返し」「横手返し」「親指握り」などさまざまな握り方があります。
いかに早く美しくパラリと口の中でほぐれる鮨を握るか。
職人さんの研究と工夫が様々な「返し手」で受け継がれているんですね。