ミシュラン三つ星「鮨さかい」に全国から人が集まる理由(福岡・西中洲)
福岡発、進化する江戸前鮨
全国から鮨通が足繁く通う名店が福岡にあります。福岡市内で、高級飲食店が連なり県内で最も上品なエリアと言われる「西中洲」に店を構える『鮨さかい』です。福岡でも本格的な江戸前鮨が食べられることから、地元客だけでなく遠方からもファンが訪れている理由をご紹介します。
ミシュランガイドで三つ星獲得
「ミシュランガイドブック(福岡佐賀版)2014」で一つ星を獲得。その後、2017年3月に現在の西中洲に移転。『ミシュランガイド福岡・佐賀・長崎 2019 特別版』で福岡市内の寿司店「行天」と並んで三つ星を獲得しています。
大将は南青山の「海味」で7年修業
大将の堺大悟氏は、福岡の老舗寿司店で3年間、東京 南青山の寿司店「海味」で7年修業を積み、2013年7月、34歳で福岡・赤坂に「鮨 さかい」を開業しました。体育会系の「海味イズム」を引き継ぐ、中村龍次郎(鮨龍次郎)さんのの味弟子となります。亡くなられた「海味」の先代の親方が弟子として認めたのが3人だけおり、その内の1人が堺大悟氏なのです。その評判を聞き訪れる人が後を断たないそうです。
進化する江戸前鮨・大将の所作
メニューは、「おまかせ」のみで、つまみが8品前後、握りが12品前後の構成。食材には、近郊で獲れる鮮魚に加え、全国から当日空輸される高級な魚介類を使用。つまみでは、特に10~3月限定の「ふぐのお造りあん肝ソース」が人気。赤酢でほんのりと染まった小ぶりの握りは「赤身の漬け」がおすすめで、常に進化した江戸前鮨を堪能することができます。
伝統を守りつつ、枠にとらわれない本格江戸前鮨が多くの美食家を虜にしています。ネタの鮮度や上質なシャリは勿論、流れるような所作に目を奪われる。細かな温度管理や握りの強弱で、全く違う表情を見せる鮨。次々と繰り出される品数の多さに驚かされます。
また堺氏の暖かな人柄にもファンが多く、その居心地の良い空間にリピーターも多いとのことです。
鮪仲卸世界一の”やま幸”からの仕入れ
さかいの代名詞とも言える「マグロ」は豊洲市場やま幸から仕入れています。マグロに一番合う様に酢飯を作っているそうです。
酢飯に合わせて温度を変えるネタの徹底管理
”鮨の味は酢飯が8割を占める”と力説する店主の堺氏は、酢飯を土台と考えて“ネタの温度を変える”という徹底ぶり。その細かな工夫が素材の旨味を極限まで引き出しています。伝統的な素材を活かしながら、素材にあわせた仕事を施し味に変化をつけるスタイルは「進化する江戸前鮨」として高い評価を得ています。
伝統数寄屋橋建築の第一人者がカウンターを設計
店内にお邪魔すると高級店の代名詞とも言われている段差の少ない白木のカウンター7席は、伝統数寄屋建築の第一人者と言われている前田 伸治氏が設計した数寄屋造りの内装だそうです。侘び寂びを感じるカウンターの居心地の良さは群を抜いています。
予約難易度★★
なかなか夜は予約が取れないお店。昼は比較的予約が取りやすい。
夜でもポケットコンシェルジュをこまめにチェックすると前日に突然1席空く、ということもあるとかぜひチャレンジを。
予約が取れなかったら2号店へ!
それでも予約が取れなーい!そんな時は、同ビル3階にある系列店「我逢人(がほうじん)」も狙い目へ。堺氏のお弟子さんが握ってくれるお店です。鮨さかいと同じ仕入れ先を使っているため、金額は若干リーズナブルですが、同じようなネタを楽しむことができます。予約:Poceket Concierge
店舗情報
営業時間
■昼:水曜~土曜①11時~②13:30~ 一斉スタート
■夜:火曜と土曜は完全入れ替え2部制 一斉スタート
火曜①18:00~, ②20:30~ 水曜~金曜:①18:00~ 土曜:①17:00~, ②19:30~
定休日
日曜日, 月曜日、祝日
アクセス
福岡県福岡市中央区西中洲3-20LANEラウンドビル2F
予約
文・編集:SUSHITIMES編集部