SUSHI TIMES

著名人も注目する全国のばらちらし/ばらずしのお店 お持ち帰り・通販あり

寿司の中でも、ばらちらしは日本のソウルフードと言える存在です。
握り寿司は江戸前が中心となって広まった文化ですが、ちらしすしは歴史を紐解くと関西が発祥とされることが多く
地域に根ざした特徴も多く残す郷土料理でもあります。

本記事では、江戸前寿司の老舗が誇る伝統のばらちらしから、京都・岡山の郷土料理として親しまれるばらずしまで
地域に根付いて愛される逸品をご紹介しています。
本記事で紹介するのは、持ち帰りできるものも多く、通販もできるものもあります。
ご自宅で楽しみたい方、遠方から本格的な味を堪能したい方までぜひチェックしてみてください。

歴史

  • ばらちらし(ばらずし)の歴史
  • 東京

  • 銀座寿司幸本店(銀座)
  • 蛇の市 本店(日本橋)
  • 京都

  • とり松(網野)
  • 大阪

  • た古竹(たこ竹)(大阪天満宮)
  • 岡山

  • 柳川はむら(岡山駅)
  • 夜寿司 田町本店(岡山市 新西大寺町筋駅)
  • ばらちらし(ばらずし)の歴史

    ちらし寿司の起源には諸説ありますが、岡山県で発祥した「ばらずし」が関西を経由して江戸(東京)まで伝わったと考える説が有力です。

    江戸時代初期の岡山では、備前岡山藩の初代藩主・池田光政によって質素倹約が奨励され、「食膳は一汁一菜とする」という倹約令を発布。 それに対して庶民が反発し、「ご飯の上に乗せても一菜は一菜」とごはんの上に魚や野菜を乗せて「ばら寿司」として食べたのが始まりと言われています。

    画像左から岡山のばらずし、京都のばらずし、東京のばらちらし

    もっと詳しく

    関東では刺身などの具材をすし飯に乗せて「ちらしずし」と呼ぶことが多く、関西では細かく切った具材をすし飯に混ぜ込むスタイルが主流で、「ばらずし」と呼ばれます。全国のばらちらし・ばらずしはそれぞれの地域で独自に発展しています。例えば、京都の丹後地方では焼きサバを用いた郷土料理として親しまれ、大阪ではたくさん作って余ったばらずしを、翌日には蒸して「蒸しずし(温ずし)」して食すなど地域によって様々な特徴を持っている郷土料理です。

  • 東京のばらちらし
    江戸前にぎり寿司からの派生として明治以降に普及した料理です。生ちらし、吹き寄せちらしとも呼ばれます。酢飯ではない飯を使用したものは一般に海鮮丼と呼ばれます。なお、江戸前ちらしが主流の地域では、酢飯の上に細かく切った寿司種や生魚をランダムに配置する盛り付けのことを「ばらちらし」と呼ぶことがあります。
  • 京都のばらずし
    若狭湾に面する丹後半島では、サバがよくとれ、古くから大衆魚として親しまれていました。冷蔵技術に乏しい当時、サバは焼いて食べることが多くありました。そんな焼きサバを用いた郷土料理で、おぼろ状にしたサバや色とりどりの具材をのせてつくるのが京都丹後地方のばらずしです。現在でも、祭りや結婚式などの祝いの席で食べられています。
  • 岡山のばらずし
    ばらちらしの起源ともされる岡山県の「ばらずし」。新鮮な海産物と旬の農産物をふんだんに盛り込んだ寿司で瀬戸内海に面した食材の宝庫で伝えられるばらずしは、別名「祭りずし」、「岡山ずし」とも呼ばれ、祭り、祝い事、盆正月など特別なハレの日の料理として作られています。
  • 温かいちらし寿司「蒸し寿司」
    「蒸し寿司」はちらし寿司から考えられたお寿司の一つです。ちらし寿司を丼に盛り付け、せいろで温めたのがそれ。主に、大阪や京都で冬によく食されていたお寿司で、「ぬくずし」とも言います。
  • 参考:
    岡山観光WEB
    いざさ ちらし寿司の歴史・由来とは?地域による違いも解説

    画像出典:
    農林水産省「うちの郷土料理」
    にっぽんの郷土料理観光事典「【ばらずし】とは?発祥と歴史を解説【岡山県】」
    あおぞら銀行「目にも艶やかな江戸前のばらちらし寿司」

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    東京

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    東日本のちらし寿司は、酢飯の上に生魚や錦糸卵などの具を並べたもの。江戸時代に、今の「握り寿司」が
    食べられ始めた頃にできたもので、握り寿司と比較してもより老舗の伝統を受け継ぐレシピの逸品が多くなっています。
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    銀座寿司幸本店(銀座)

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    明治18年創業、伝統と技が光る江戸前ばらちらしの代表格


    画像出典寿司幸本店のバラちらしがすごいワケ

    「寿司幸」は杉山幸二郎氏が1885年(明治18年)に現在の新橋5丁目付近に創業。二代目杉山宗吉氏の時に空襲により焼失したため現在の地に移転。杉山宗吉氏は「美寿志」で修業した一人です。
    王道の江戸前寿司を楽しめす同店のばらちらしは、放送作家の小山薫堂氏も雑誌「dancyu」で「一生食べ続けたい一皿」として紹介。
    素材の味がしっかりと活きて、しっくり舌になじむ心温まる味。一手間加えた江戸前の素材をふんだんに使用した贅沢な逸品です。
    創業以来変わらぬ伝統の味が楽しめ、穴子と朧がたっぷりと入り、香の物が添えられ満足度も高く、著名人のファンが多いばらちらし。穴子は日本酒の香りが僅かに残りふんわりと煮上げられ、しっかりと甘辛く炊かれた干瓢に椎茸、優しい甘味の朧と玉子焼きといった甘めの味わいです。
    持ち帰りも可能、オンラインでも購入できるので、遠方の方でも楽しめます。

    <アクセス>
    東京都中央区銀座6-3-8
    銀座駅から280m

    <予算>
    味噌汁付 4,400円
    持ち帰り 4,320円

    <予約>
    03-3571-1968
    オンラインで購入
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    蛇の市 本店(日本橋)

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    明治22年創業、文豪も愛した江戸前鮨店のばらちらし

    店名の名付け親は作家の志賀直哉。大トロ、いか、穴子、小肌、いくら、雲丹すりおろしの生わさびや自家製ガリに甘く煮付けた椎茸が仕込まれた赤シャリ。
    これだけしっかり作り込まれて3,000円というお値段はリーズナブル。

    蛇の市本店の酢飯は、江戸前のすっきりとした味わいが特徴。「いまは砂糖を使っているお店が多いですが、うちの酢飯は昔ながらの酢と塩だけです。その代わりに、醤油に甘みを加えてバランスをとっています」。特に力を入れているという穴子は、ふっくらと柔らかな食感が印象的だ。生の穴子を煮立てた煮汁につけ込んで仕上げる“つけ込み”の手法を用いているそうです。
    昼はオフィスワーカーや買い物客で賑わう店内は、老舗でありながら気取りのない雰囲気が漂うことから、女性一人でもふらりと立ち寄りやすいお店です。
    日本橋高島屋の催事にも定期出店しています。

    参考:まち日本橋

    <アクセス>
    東京都中央区日本橋室町1-12-10 J1ビル 1F
    銀座線 三越前駅 A1出口徒歩3分

    <予算>
    テイクアウトメニュー
    江戸前握り折詰3780円(税込)〜
    江戸前ばらちらし3780円(税込)
    巻物折詰2160円(税込)

    <予約>
    03-3241-3566

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    二葉鮨 (ふたばずし)(銀座)

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    江戸前鮨190年の歴史の重みを実感できるばらちらし

    與兵衛に遅れること数十年、江戸末期の頃に現在の日本橋人形町に店を構えていた「二葉鮨」の流れを汲み、明治10年に創業した同店は〝鮨の聖地〞銀座でもトップクラスの格式を誇っています。
    同店の江戸前鮨の技の集大成とも呼ぶべきものが「ばらちらし」で、一般的な、すし飯の上に生の刺身をのせただけのちらし寿司とは似て非なるもの。甘辛く煮た椎茸と干瓢、酢バス(酢につけた蓮根)、玉子焼、海老おぼろを中心に、煮たアナゴ、〆めたコハダ、茹でた海老、醤油にくぐらせた赤身や白身魚と、すべてひと仕事を加えたすしダネを使っています。

    明治、大正の姿を今に残す、クラシックなばらちらし。調味をしたすよろいびつしだねだけで生魚は一切使っていない。武将の甲冑を入れる鎧櫃を模した特注の重箱で出すのが慣わしです。

    画像出典・参考

    <アクセス>
    東京都中央区銀座4-10-13
    東銀座駅徒歩1分

    <予算>
    ばらちらし 3020円

    <予約>
    03-3541-5344

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    京都

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    京都丹後のばらずしは、日本を代表する郷土料理。甘辛く炊いた鯖そぼろを使ったばらずしは
    50年前からじわじわと人気を集め、今ではそれを目当てに訪れる観光客もいるほどの人気です。
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    とり松(網野)

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    店主の正直な仕事が伝統の味を守る、名物丹後ばら寿司

    すし飯の上に⽢⾟く煮付けた「サバのおぼろ」などの具材を彩りよく散らして作る、丹後地⽅独特の郷⼟寿司。
    全国の中でも丹後にしかない、このお寿司は、⽇本⼈にとって普遍的な味わいと⾔えるのかもしれません。
    とり松がばらずしをお店で出すようになったのは、昭和53年頃のこと。先代である前川修⽒が始めたのが最初です。ある⽇、お客様から「網野の名物、なんかないの?」と⾔われたことをきっかけに、ふるさとの味だった大好きなばらずしを、お店で⾷べられるようにしよう、と考えたそうです。はじめこそ売れなかったこの商品、悔しい思いをしながらも、ばらずしが好きで諦めきれなかった前川⽒は、「絶対、出るようになる。作り続けてやる」と思ったそうです。

    とり松のばらずしは、シャリは甘め。さばのそぼろ、かんぴょう、しいたけ、インゲン、かまぼこ、と入っていて全体的なバランスが良く、
    丹後寿司の特徴であるさばのそぼろは、ほどよく脂が乗って絶妙。「京都を盛り上げよう」という思いから、催事に積極的に出店しているそうです。

    参考:海の京都times

    <アクセス>
    京都府京丹後市網野町網野146 1F
    京都丹後鉄道宮津線 網野駅(徒歩7分)

    <予算>
    ばら寿司(1人折) 840円
    ばら寿司(1人半折) 1,155円

    <予約>
    完全予約制
    0772-72-0429

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    大阪

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    関東のちらしずしと一線を画す関西のばらずしは、グルメのメッカ大阪でも独自の進化を遂げています。
    セイロで蒸すスタイルのばらずしは、関西ならでは。
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    た古竹(たこ竹)(大阪天満宮)

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    江戸前のばらちらしとは異なる仕事を伝える、文化財的なちらし寿司

    天保2(1831)年創業の大阪寿司の名店「たこ竹」。2018年に一度その歴史に幕を下ろしましたが
    2022年11月に満を持して桜の名所として知られる桜ノ宮の大川の近くに新装オープン。人気のちらしや箱寿司が復活しました。

    ちらし寿司は、木ノ芽、三ツ葉、紫蘇などの香りが爽やかで、オボロと錦糸卵の甘みが加わり、優しいまろやかな味を楽しませてくれます。
    オボロは自家製で、甘みが控え目。貫禄のあるちらし寿司です。ちらしはセイロで蒸しても美味しいです。

    参考:すしログ家庭画報.com

    <アクセス>
    大阪府大阪市北区松ケ枝町1-29 貴王松ヶ枝ビル 1F
    大阪天満宮駅から538m

    <予算>
    上ちらし 2,500円
    ちらし 1,900円
    さば棒寿司(秋~春頃まで) 2,700円

    <予約>
    06-6881-2200
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    岡山

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    岡山でばらずしといえば、さわらやままかりといった岡山らしい具をのせたちらし寿司のこと。
    大きくカットした数十種類もの具が酢飯を覆い、華やかな見た目に。祝いの席には欠かせない料理として親しまれています。

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    柳川はむら(岡山駅)

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    少し背伸びをして訪れたい予約困難店

    大阪の割烹料理店「梅市」で修業したオーナーが営む日本料理の店。洗練された雰囲気で細部にまでこだわった日本料理が堪能できます。
    岡山の旬の具材が沢山乗った、華やかなちらし寿司。具は、鰆・ままかり・穴子・児島産の蛸・モガイ・イクラ・海老・菜の花・えんどう豆・みょうがなど。
    甘め控えめの酢飯は、それぞれ味付けされた具材の味を邪魔しない、上品な美味しさです。
    移転後は紹介客のみ入店可能となっています。

    <アクセス>
    岡山県岡山市北区野田屋町1-11-20 グレースタワーⅡ 2F
    JR在来線/JR新幹線  岡山駅岡山駅
    岡山駅から徒歩10分
    東山本線、柳川電停より徒歩1分

    <予算>
    ばら寿司(1人前) 3300円
    ※2〜3日前までに要予約(5人前から)

    <予約>
    電話番号非公開
    紹介のみ予約可

    参考:オカヤマフード

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    夜寿司 田町本店(岡山市 新西大寺町筋駅)

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    見た目の派手さに頼らない、岡山ならではのばらずしが頂けるお店

    イカ、鰆、穴子の薄味の味付けが秀逸で、単なる甘醤油ではなく素材の味を生かした柔らかい薄味。
    酢飯の味は濃いめ。一般的には大皿に盛られる岡山の家庭料理のばら寿司を一人用の重箱に詰めて上品な味付けにした夜寿司のばら寿司は
    岡山ばら寿司のエッセンスを凝縮していると、地元のお客さんにも愛されています。

    <アクセス>
    岡山県岡山市北区田町2-11-8
    JR岡山駅から清輝橋行きで6分、新西大寺町筋電停下車すぐ

    <予算>
    盛り合わせ 1,210円(税込)
    岡山ばらずし 1,815円(税込)
    特上ちらし 2,750円(税込)
    極上ちらし 3,300円(税込)

    <予約>
    086-225-1975